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第一章 個人投資家にとって株式投資とは

株式投資は損するようにできている

我々個人投資家が相手するのはプロフェッショナルな投資家ということはわかっていただけたかと思う。更には雑誌や会社情報誌、テレビや新聞のニュースなどの情報を元に売買することは、そのニュースが既に反映された株価から、更にどちらへ動くかのカンによる投資だということも。

ただ、そのような売買でもうまく上昇することはある。だが、ここでも個人投資家は失敗することが多い。

株価1000円で1000株購入した株式が、その後に倍の2000円になったとしよう。100万円の資産が倍の200万円である。これは儲けたと売却するが、その後株価は上昇し続けて10倍の1万円となって、悔やんでも悔やみ切れなかったりする。またあるときは、500円で1000株買った株式が3000円をつけたものの翌日に急落、2800円になってしまったため、また戻るであろうと静観していたら1500円と高値の半分になり、高値の半分だと思うと売るに売れずに、とはいえ保有し続ければ買った株価に近づいて、損してはたまらないと急いで売ったりと、本当にうまくいかないのが株式投資なのである。

もちろん買ってから一度も買値を上回らずに下落すれば、それこそ売れなくなるものだ。過去の雑誌を読み返したり、多くの書籍やニュースなどから自分の投資方針に合う記事を見つけては、安心したりする。下がり続けているという現実から逃避してしまうのである。

しまいには株価のチェックは1週間に1度になり、その理由を仕事が忙しいからだとか、体調が優れないからだとかにすり替えてしまうのである。結局は「塩漬け」だ。

まずはこの現実を知る必要があるのだ。株価が上がっても上手に利益を確定できず、株価が下がれば塩漬け。結局のところ、株式投資は損するようにできているのである。

ただ、悲観することは全くない。個人投資家のほとんどはそうなのだから。


もう一つ別の話をしよう。

株式投資を何十年もおこなっている投資家がいるとしよう。その投資家は本当に慎重に投資をおこなっているものの、損ばかりしている。あるとき、その投資家をよく知る別の投資家は良いことを思いついたのである。
「そうだ、彼が買うときに売って、売るときに買う、全く逆を行なえば利益が出るはずだ」

結果はどうだろうか。その通り、彼が損をし続ける限りその投資家は利益を上げ続けることができるのだ。ただ、本当にそのような投資ができるのであろうか。

慎重な彼が投資をする銘柄とは、誰がみてもすばらしい銘柄で、すばらしいニュースが次から次へと出てくる銘柄のはずだ。雑誌の特集では有望銘柄などと書かれていたりする。その中で急上昇し続けてきた、その銘柄を売る(信用売り)ことが果たしてできるであろうか。

逆に彼が持ち株の売却を決めた、赤字に転落だとか、倒産のうわさがあるとかのニュース、あるいは、雑誌で倒産リスクのある会社ベスト30に選ばれてしまった会社の株を、買うことができるであろうか。そのようなことを続けていれば、仮に株で利益が出たとしても精神的におかしくなってしまうのではないだろうか。

だが、実際にそのような売買をしている投資家は存在するのである。すばらしいニュースの連続で株価が上昇し続けているとき、その株を買えるということは、その株をその価格で売っている投資家がいるから買えるのである。では、売っている投資家は頭がおかしいのであろうか。 そうではない。売っている投資家はさまざまな分析をした結果、この株はこれ以上の上昇は見込めない、あるいは割高であると判断したから売っているのである。

さまざまな分析とは我々が知る由もない。プロフェッショナルな投資家にとって、それこそが企業秘密であり、そのような情報が外に漏れるわけがないのである。


コンスタントに利益を上げるためには、このような厳しい現実をしっかり認識した上で、戦場(株式相場)で戦うための知識を得る必要があるのだ。

次回以降、その中身を徐々に公開していく。

敵(プロフェッショナルな投資家)を利用して利益を上げていく、柴田罫線理論での投資手法をじっくり学んでいただきたい。

 

株式投資の現実を知る―  いやな思い(損失の発生、含み益の減少)から目をそむけたときに敗者となる

 

       

 

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